2013-02-14
徳永英明さんの曲で特に好きな1曲、「最後の言い訳」
『DEAR HIDEAKI TOKUNAGA PHOTO ALBUM』より
に書かれていると紹介しましたが、
『新版 MYSELF』(1994年7月初版発行)にもあります。
一部抜粋しました。
クライマックスは、'88年を通して“DEAR”ツアーのエンディングにうたわれ続け、その10月25日にシングルとしてリリースされた名曲「最後の言い訳」だった。
いちばん大事なものが
いちばん遠くへいくよ
こんなに覚えた君の
すべてが思い出に
いちばん近くにいても
いちばん判り合えない
こんなに愛した僕の
すべてが言い訳になる
(「最後の言い訳」)
実は、「最後の言い訳」はアルバム『DEAR』に収録される予定の曲だったという。彼はこの曲を最も気に入りながらも、ずっとあたため続け、存分にうたい味わい愛し続け、そのすえにシングルという形で正式に送り出した。それはまるで、ただガムシャラに走り続けた少年が、やっとうたう目的を見つけ、その素晴らしさに気づいたときに残した最後の足跡のように思われた。
この曲のために自ら提案した全国キャンペーンを含めて、今思えば「最後の言い訳」への徳永英明の思い入れは、特別な種類のものだったといえる。
彼は、何かを失いかけていることを知っていたのかもしれない。古い靴はボロボロになってもう履くことはできない。彼はこの日、その靴を大切に大切に美しい箱に詰めて、棚の奥にそっとしまったのだ。
『DEAR HIDEAKI TOKUNAGA PHOTO ALBUM』より
に書かれていると紹介しましたが、
『新版 MYSELF』(1994年7月初版発行)にもあります。
一部抜粋しました。
クライマックスは、'88年を通して“DEAR”ツアーのエンディングにうたわれ続け、その10月25日にシングルとしてリリースされた名曲「最後の言い訳」だった。
いちばん大事なものが
いちばん遠くへいくよ
こんなに覚えた君の
すべてが思い出に
いちばん近くにいても
いちばん判り合えない
こんなに愛した僕の
すべてが言い訳になる
(「最後の言い訳」)
実は、「最後の言い訳」はアルバム『DEAR』に収録される予定の曲だったという。彼はこの曲を最も気に入りながらも、ずっとあたため続け、存分にうたい味わい愛し続け、そのすえにシングルという形で正式に送り出した。それはまるで、ただガムシャラに走り続けた少年が、やっとうたう目的を見つけ、その素晴らしさに気づいたときに残した最後の足跡のように思われた。
この曲のために自ら提案した全国キャンペーンを含めて、今思えば「最後の言い訳」への徳永英明の思い入れは、特別な種類のものだったといえる。
彼は、何かを失いかけていることを知っていたのかもしれない。古い靴はボロボロになってもう履くことはできない。彼はこの日、その靴を大切に大切に美しい箱に詰めて、棚の奥にそっとしまったのだ。
